父の胆管癌手術と介護(1)

介護

父の入院と手術 

父の日記より抜粋

ここでは、父がノートに走り書きした日記のようなものをもとに、当時の事を少し書きます。

平成18年9月22日 突然の腹痛と緊急入院

私は、突然の腹痛に見舞われ、娘が勤める総合病院を受診した。当時、娘はその病院の医局で、秘書をしていた。腹痛の薬をもらって、すぐに帰るつもりだったが、検査後に緊急入院が決まった。同時に、全身に黄疸症状が現れた。自分の身におこった突然の出来事に、不安になった。

数日後、主治医から説明を受けた。肝臓から出ている管に腫瘍があり、大きさからみて癌の可能性がある。その一言で、目の前が真っ暗になった。難しい手術が必要なため、娘の勤める病院では手術ができないため、京都の大学病院に紹介状を書いてもらうことになった。

平成18年10月27日 入院 担当医の心強い一言

私は京都の大学病院に入院した。初めての診察の日、担当医は笑顔で、「任せて下さい、手術は大丈夫です。」と心強い言葉をかけてくれた。その後、毎日のように検査が続き、24時間点滴に繋がれ、さまざまな管が鼻や口から体に入れられた。特に鼻から肝臓まで、管を入れる検査は苦しかった。夜寝る時には、このまま死んでしまうのではないかと思った。

平成18年12月4日 家族の支えと手術

週3回4回、娘と妻が大阪から京都の病院まで見舞いに来てくれた。長男も、週末には見舞いに駆けつけてくれた。さらに、ドイツに住む次男夫婦も幼い孫を連れて帰国し、病院に来てくれた。12月4日、家族に見守られる中、8時間に及ぶ大手術が行われた。手術は大成功に終わり、平成19年1月27日に無事に退院することができた。

直径8mmの胆管の中に、大きな腫瘍ができていた。

後に家族から聞いた話では、担当医から、手術で開腹した際に腫瘍の転移が認められれば、手術ができない可能性もあったこと。そして、手術が成功しても、その後の5年生存率は11%とのことでした。

私(娘)の記憶

ここからは、父が腹痛で私の勤務先の総合病院を、受診した時の話です。

父の検査

父が腹痛で外来受診し、緊急で内視鏡検査をしていた頃、私は医局で仕事をしていました。父の内視鏡検査をして下さったT先生が医局に戻られ、「松田さん、お父さん大変なことになってるで。」と、声をかけられました。急いで内視鏡室に向かうと、看護師さんが「お父さん入院になるよ。」と教えてくれました。

詳細がわかりませんでしたが、父の状況が良くないのはわかりました。ただ、黄疸症状が出始めたのと同時に入院する事ができ、少し安心したのは覚えています。

悪性腫瘍の可能性

翌週、消化器外科のN部長に呼ばれて、父の病状について説明を受けました。CT画像には、大きく拡大された内臓の写真が写っていました。先生は白いかたまりを指しながら、「これが腫瘍や。この大さではおそらく悪性の可能性が高い。うちの病院で手術することは難しい。希望するところに紹介状を書くから、ご家族で相談して欲しい。」とのことでした。

最終的に京都の大学病院に決まりました。父とともに初外来受診の日、先生からは「任せて下さい。手術は大丈夫です」と言われた一言は、本当に嬉しく心強かったのを覚えています。それまで自分なりに父の病気のことを調べ、また手術の難しさや術後のこと等、いかに大変な病気かという事は、少しは理解していたからです。

一人で介護を頑張っている方へ    入院準備 編

親が入院する際、以下のような物を用意しておくと役立ちます。

  • 保険証・健康保険証
  • 身分証明書(運転免許証やマイナンバーカード・パスポートなど)
  • 服装(洋服、パジャマ、下着、靴下など)
  • 個人用品(くし、入れ歯、入れ歯入れ、入れ歯洗浄剤、もしくは歯ブラシ、歯磨き粉、ハンドタオル、シャンプー、リンス、ボディーソープ、TV用のイヤフォン、拡大鏡、眼鏡、髭剃りなど)
  • 入浴用品(タオル、バスタオル)
  • 薬(お医者さんから処方されている薬は全て持って持参して下さい)
  • お薬手帳
  • スリッパ、衛生用品、現金やクレジットカード(金庫に必ず預ける
  • 趣味や暇つぶしの物(本、雑誌、手芸用品など)

追記
    ・入院病棟には、洗濯機が常備している所があります(有料)
  ただし、洗剤は自分で用意。
    ・手ぶら入院セット(有料)がある病院もあります。入院事務の人か看護師に確認。
    ・入院できる病院は、売店もあります。最低限必要なものはそこで購入できるはずです。
    ・時間がある方は、100均ショップで買うのがお勧めです。(結構そろいます)

 個人の持ち物には全て油性ペンで名前を書きます。直接書けないものに白のカラーテープにお
名前を書いて貼ります。

思い出せる限り書いてみました。もし、ご家族の入院が決まったら、どこの病院でも個人で準備するモノのは、きちんと説明してくれます。ただ、事前に知っておくとよいこともあるまも知れませんので、記載させて頂きました。

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